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地元に根付いた企業㈱松永製作所~小さな部品が世界を回すチカラに~

学生の皆さん、こんにちは。生まれも育ちも藤枝市、成人を迎えた息子を持つ専業主婦の笑子です。2025年2月、お隣のまち・焼津市駅北にある株式会社 松永製作所を訪問しました。精密金属加工のプロフェッショナル集団として、創業73年の実績を持つ同社。3代目社長の松永倫則さんにお話を伺いました。

目次

人の目に触れないけど、なくてはならない。その部品、私たちがつくっています

松永製作所は、精密金属部品の加工を行う会社です。直径(φ/ファイ)5ミリから200ミリまでの円柱状の部品を加工しています。

φ(ファイ)ってなに?
野球のボールは直径約7.3センチ(73ミリ)、500mlのペットボトルは直径約6.5センチ(65ミリ)です。
同社では鉛筆より細い部品から、大きなペットボトル以上の太さまで、様々な大きさの円柱状の部品を製造できます。

創業と歴史

松永製作所は昭和25年に創業されました。現社長のご祖父様が赤阪鐵工所より独立され、同社を設立。戦後の何もかもが不足している時代から、工夫を重ね培ってきた技術があります。

経営理念

松永製作所の経営理念は「敢為邁往」と「陰徳あれば必ず陽報あり」の精神に基づいています。この理念の下、社員一同がチャレンジ精神を忘れず、お客様に対して真摯に対応することを心掛けています。

敢為邁往(かんいまいおう)
“困難に立ち向かい、目標に向かって果敢に進んでいく”という意味です。戦後の厳しい時代から、様々な困難を乗り越えてきた同社の精神が込められています。
陰徳あれば必ず陽報あり(いんとく あれば ようほう あり)
“人知れず積み重ねた良い行いは、必ず良い結果となって返ってくる”という意味です。目立たない部品だからこそ、一つ一つ丁寧に、真摯に向き合う同社の姿勢を表しているように思います。

製品とその重要性

同社で加工している部品は一般の人の目に触れることはありません。社長ですら同業他社の加工製品については全くわからない「モノ」を作る業界です。

子どもたちに対しては、「車のボンネットを開けたことがあっても、エンジンを見ている子はほとんどいないよね。そのエンジン部に携わる仕事をしている会社だよ」と説明しているそうです。見えないところの部品とはいえ、それがないと動かない重要な部品なのです。

松永製作所は日常を送る上で絶対に欠かせない、ほぼすべての事に携わる部品を製造しています。

製造されている部品の例を伺いました。

  • 船のエンジン部の部品(輸送)
  • 陸上発電機用ディーゼルエンジンの部品(電気)
  • 製造工場の機械の部品(車、食料)
  • 浄水場ポンプの部品(飲料)
  • 工業用ミシン針になる部品(生活用品)

松永製作所では物流、食料、医療関係、車、公共交通機関等、多岐にわたる部品を製造しています。見えなくても、小さくても重要なものだからこそ、一つ一つ丁寧に、作業をしています。

社内一貫生産

同社では社内での一貫生産を基本としています。

  1. 材料の調達
  2. 旋盤加工(大まかな形を作る)
  3. マシニングセンター加工(部品に穴をあける等の精密加工)
  4. 研磨加工

同業他社で研磨機を持っている会社は多くないそうです。『完成品』として高品質な製品を迅速に提供することができることが、同社の強みであると言えるでしょう。

同社では熟練の作業者が活躍しています。

部品の表面を滑らかに仕上げるために、「1ミリメートルの1000分の1の精度」で仕上げることが求められることもあります。このような高い精度を実現するためには、作業者の腕前が大いに関係します。精密な作業に対応できるようになるためには長い時間をかけて技術を習得する必要があります。

世界への貢献

株式会社松永製作所 代表 松永倫則さん

松永製作所で作られた部品はメーカーで組み立てられ、世界中に輸出されています。その機械が新たな製品を生み出したり、運んだりして、私たちの元に届きます。これにより、松永製作所は社会貢献の一役を担っているのです。

会社情報

公式サイト

工場の設備や加工技術についても詳しく紹介しています。

X(旧Twitter)

松永社長自身が発信中。仕事観や業界について語っています。新たな取引先との出会いもSNSがきっかけとなり、ビジネスの可能性を広げているとか。

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