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経営者に寄り添い20年。池田所長が語る、地元で働く選択と税理士の仕事―池田佳通税理士事務所

藤枝市役所のすぐそばにある池田佳通税理士事務所。生まれ育った藤枝で、20年以上にわたり税務・経営支援に取り組んできた所長・池田佳通さんに、地元で働くことの魅力、税理士という仕事のやりがい、そしてAI時代における税理士の価値について伺いました。

池田佳通税理士事務所 所長 池田佳通さん 藤枝市出身

所長の池田佳通さん

税務の仕事をしていた父の背中を見て育った。コツコツと細かい作業が得意な自分の性格にも合っていると感じ、自然と税理士を志すように。以来、税務一筋の人生を歩む。2012年、池田税理士事務所を開業。清水から浜松までのエリアで、税務・経営支援をしている。

目次

藤枝で開業。地元で暮らし、地元の経営者に寄り添う道へ

2012年、地元・藤枝で池田佳通税理士事務所を開業した池田さん。大学卒業後から一貫して税理士の道を歩み、20年以上にわたってこの地域の企業の経営をサポートしてきました。地元就職と仕事選択の理由を伺いました。

―― 就職先を地元で選んだ理由は何ですか?

池田さん:出身が藤枝で、大学受験で東京にも行ったのですが、そのときにやっぱり住むなら地元がいいと思いました。慌ただしい日常に身を置かなくても、ほどよく都会・ほどよく田舎で、ちょうどいい静岡で、ゆっくり過ごすのがいいんじゃないかなと。藤枝で働いて20年以上経ちますが、この場所でよかったと思っています。

―― なぜ、税理士という仕事を選ばれたのですか?

池田さん:もともとは、税理士事務所に勤めていた父の仕事をサポートするために、税理士資格を取ろうと思ったのがきっかけです。税理士になると決めていましたが、実際に税理士って何なのか、仕事してみないと分からなかったんです。

実際に勉強を始めてみたら、簿記って数学にも似たところがあって、理系タイプの自分にはすごく合っていたんです。業務は地道な作業の積み重ねですが、私はコツコツ取り組むのが好きな性格でした。そういう意味で仕事との相性は良かったのだと思います。いろんな業種のことを知ったり、お客様に頼りにされたりするのは、やりがいになっています。

2012年10月に独立開業した池田佳通税理士事務所。2024年に新社屋が完成

仕事の醍醐味は、「経営を支える疑似体験」

―― 税理士という職業の面白さややりがいは、どんなところにありますか?

池田さん:
まずは、いろいろな業種を知ることができる点です。そして、自分は経営者ではないけど、同じような視点で経験ができるところ。経営の疑似体験のような、それぞれの経営判断に関わることができるのがこの仕事の醍醐味ですね。

また、年齢に関係なく信頼される場面が多いのも、この仕事ならでは。自分の親と同じような年代の経営者から「先生」と呼ばれて相談を受けることもあるわけです。年齢や立場を超えて信頼してもらえる、特別な仕事だと思います。

AIに代替されない仕事――相談できる「人」の価値

AIをはじめとするテクノロジーの進化は、あらゆる業界に影響を与えています。士業ではどのような変化があるのでしょうか?

池田さん:
単純作業は機械に置き換わることが可能です。帳簿作りや、銀行のデータを取り込んで仕訳を起こすといったことは既に始まっています。簡単な質問だったらAIに聞けば回答が得られる時代になりました。

ただ、代替不可能な価値もあります。AIの回答が本当に合っているのか?判断は難しいですよね。例えば、税法の微妙な解釈や、経営者の背景まで踏まえた判断は、人にしかできない。だからこそ、最新の知識を持っていること、人として信頼されることが大切なんです。

―― 経営者との関係性も重要になってきますね。

池田さん:
はい。経営者って、意外と孤独だと思うんです。会社では日々いろんなことが起きますが、社員に明かせないこともあります。そういうときの相談相手が私たちです。AIに聞いても答えてくれないので、それは人の価値だと思います。

―― どんな人が税理士に向いていると思いますか?

池田さん:
やっぱり、コツコツ努力を続けられる人ですね。資格があるかないかで、外部からの評価が全然違います。税理士試験も長丁場だし、合格してからもずっと勉強は続くので、誠実さと学び続ける姿勢が、信頼につながる仕事だと思います。

―― 若手職員の育成にも力を入れていらっしゃるとか。

池田さん: 本気で税理士を目指す人には、試験前に1カ月間の休暇を与えたり、業務後の勉強時間を確保したりと、できるかぎりの支援をしています。

―― 最後に、若い世代に向けてメッセージをお願いします。

池田さん:
税理士は難しい試験に合格しなければならないので、若い方達からはもしかしたらコスパが悪いと思われているかもしれません。しかし実際には、税理士という仕事は、経営者のそばで長く関わっていける魅力ある仕事です。数字だけでなく、人の人生や経営の未来に向き合う、やりがいのある仕事。これからの時代でも、AIでは代替できない存在として活躍できるはずです。地元で、社会に貢献できる仕事をしたいと思っている方には、ぜひ目指してほしいですね。


相談できる安心感、状況を読み取る力、変化に柔軟に対応する姿勢――そうした“人間力”こそが、これから求められる税理士像なのかもしれません。

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