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異業種からの転身~国家資格・税理士を目指す若者たち―池田佳通税理士事務所

経営者の最も身近な相談相手となる仕事・税理士。藤枝市の池田佳通税理士事務所では、会計・税務はもちろん、経営計画の策定支援や資金繰り相談、新規開業支援など、地域の経営者に寄り添う幅広い業務を行っています。今回は、異業種から転身し、税理士を目指して働く若手職員たちの挑戦と、事務所の応援体制を伺いました。

目次

未経験から税理士の道へ――池田佳通税理士事務所へ入った理由

岩崎久典さん
静岡市出身/2024年11月入所

医療品の物流業から転身し池田佳通税理士事務所へ。高校時代に学んだ簿記を活かした仕事に興味があり、税理士の道へ。現在は記帳代行や決算補助など実務に携わりながら、税理士を目指して勉強中。
安達渓介さん
焼津市出身/2024年12月入所

大学卒業後は自動車部品メーカーで設計業務を経験。経営者である両親を支えたいという思いから、税理士を志す。所長への同行などを通じて、現場で実務を学びながら資格取得を目指している。

お話を伺ったのは、2024年に入所した安達渓介さんと岩崎久典さん。どちらも異業種からのキャリアチェンジで、現在は記帳代行や月次監査、法人税の決算報告などの実務を通じて、税理士資格取得を目指しています。

安達さん

焼津出身で実家から通っています。大学卒業後はメーカーへ就職しましたが、経営者である両親をサポートできる仕事がしたいという思いが強くなり、調べていたら税理士という仕事に出会いました。未経験でしたが、思い切って挑戦しました。

岩崎さん

商業高校で簿記を学んだ経験があり、以前から興味がありました。より専門的な道に進みたいと思い、地元の静岡市から通える範囲で求職をしていたとき、事務所の「全員が税理士資格を取得する」という方針に魅力を感じ、入所を決意しました。

本気で税理士を目指す職員を応援する、1カ月の試験休暇制度

税理士になるには、国家資格である税理士試験5科目の合格が必要で、 合格までに5〜10年かかることもあります。ふたりは入所してから、ほとんど定時に仕事を終え、その後の時間は税理士試験の勉強に充てていますが、仕事との両立は簡単ではありません。

そこで池田佳通税理士事務所では、試験前に最大1カ月の「試験休暇制度」を設けています。「税理士試験は中途半端な気持ちでは受からない。本気で頑張る人を応援したい」と池田所長。本気で税理士を目指す職員をサポートするしくみが整っています。

実際に働きながら試験に合格した先輩職員もいて、挑戦する若手にとって励みになっているそう。先輩職員の八木さんは、「試験休暇の間は12時間以上ひたすら勉強しました。事務所の支援に助けられました。この手厚さはほかではなかなかないと思います」と、当時を振り返ります。

さらに、税理士は受かって終わりではなく、毎年変わる制度に対応していかなくてはなりません。「コツコツ学び続けることが好きな人は向いていると思います」と八木さん。合格はゴールではなく通過点。学び続ける姿勢こそが税理士に必要な素養といえそうです。

職員全員が働く事務所1F

数字の向こうにある経営者の生活、人生を支える仕事

税理士は、机に向かうだけの仕事ではありません。日々の業務を通じて、経営者の背景や暮らしに寄り添う場面も多くあります。

安達さん

領収書や帳簿を見て、日常の営みが目に浮かぶこともあります。たとえば飲食店のレシートを見れば、『美味しいものを食べている時間』を想像できる。お金の流れ一つ一つに、お客様の暮らしがあり、人生があります。自分はその一部を支えている──そんな実感があるからこそ、知識を吸収してお客様のために活かしたいです。報連相を徹底し、わからないことがあれば、素直に先輩に聞くことを意識しています。

税務書類の処理にとどまらず、「この支出は何のためのものか」「どんな経営判断の背景があったのか」と、数字の奥にある経営者の考えや生活を想像しながら働く。それはまさに“経営者に寄り添う”というこの仕事の醍醐味そのものです。安達さんの言葉に、岩崎さんもうなずきながらこう話します。

岩崎さん

お客様の質問に答えられたときの達成感は大きいです。当然、専門的な知識が必要ですし、それを身につけるのは大変ですが、自分よりも年上の経営者や会計担当の方に頼りにしてもらえるのは嬉しいです。質問に答えられなかったことも、次回にしっかり説明できたときは、『ちゃんと伝わった』と感じられて、やりがいになります。

岩崎さん

また、お客様との距離が近づくと、ちょっとした雑談の内容を覚えてくださっている方もいて、それもうれしいです。今後さらに信頼いただけるよう、Excelなどの細やかな業務スキルも磨いてお役に立てるようになりたいです。

数字を扱う一方で、人の暮らしや想いと向き合うのが税理士の仕事。だからこそ、専門知識だけでなく「勇気ある姿勢」も求められるといいます。

入所3年目の先輩職員・曽根さんは、「税金に関わる判断は、ときに企業の将来や生活にも大きな影響を与えます。だからこそ、相手が目上の方であっても、言いにくいことをきちんと伝える勇気が必要です。それが信頼につながるのだと思います」と教えてくれました。

知識と信頼の積み重ねが、経営者の身近な相談相手=税理士という仕事をつくる。

池田税理士事務所の若者たちは、日々の実務の中でその大切さを体感しながら、一歩ずつ成長を重ねています。

朝、客先訪問へ向かう岩崎さん・安達さん

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