インターネットが普及してどれだけデジタル化が進んでも、モノを運ぶには人の手が必要です。物流サービスとはそのような決して無くなることのない仕事なのだと考えていましたが、実際は厳しい状況でもあることを、松村代表のお話から伺い知ることができました。

とは言え仕事はたくさんあり、人手は足りない状態なのです。
「新卒はもちろん中途でも積極的に採用したいと考えています」
代表の口ぶりから意欲的であるのがわかります。
「これからますます人口減少が進み、働き手も少なくなっていくでしょう。高速道路を使用する長距離幹線輸送は近い将来自動運転化されると思われます。まさに物流業界の働き手不足の対策です」
人口減少の影響は物流サービスに限らずあらゆる仕事で起こりそうです。
「2024年問題と言われるドライバーの労働・拘束時間の制限で、全国的な運賃の値上がりも有り得ます」
自動運転に、運賃の値上がり…、これからの物流サービスはどうなるのでしょう。
「長距離幹線輸送の各地域拠点から配達先(企業や個人宅)までの《地域配達》が我々の仕事のメインになってくるでしょう。私たちは、地元焼津を中心に20年近くにわたり地域配達をしてきました。地元に根ざした配達はこれからも長く大切にしていきたいと考えています」
地元での地域配達にはどんなメリットがあるのでしょう。
「転勤がありません。夜間勤務もありません。転勤なしの日中の勤務は、若い人や家庭を持つ人にとって良いでしょう」
これはどんな働く人にとっても良いことに思えます。
「今現在、普通自動車免許だけでは、ほとんどのトラックを運転できません。オートマチック車限定の免許の人も多いです。そのような方のために中型・大型免許取得制度があります。会社の援助で無償で自動車免許の限定解除ができます」(※ 条件など詳しくはお問い合わせ下さい)
ドライバーの仕事を目指す人にはありがたい制度です。普通自動車免許だけで配達のできるお仕事(軽バンなど)もあります。

転勤なしの日勤のみという運送会社、一昔前には考えられなかったように思います。
これからの物流サービスや仕事の仕方は、時代と共に変化し続けていくことでしょう。
この20年さまざまな決断をしてこられ「運にも助けられた」と謙遜する松村代表ですが、お話を伺っていると、先を見据えた明確なビジョンを持って物流サービスのこれからの課題に取り組んでおられるのが十分に理解できました。
この先も様々な局面を乗り越えながら、新しい物流サービスの形を、この志太地区 地元焼津から発信していくのを期待しています。

執筆者:武田宗徳(C’mon Wakamon編集部)
藤枝生まれ藤枝育ちの二児の父。20年ほど続けてきたサラリーマン生活に終止符を打ち、現在は執筆業を中心に活動している。
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有限会社一筋運輸
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