学生の皆さん、こんにちは。生まれてからずっと藤枝市在住、今年成人する息子を持つ専業主婦の笑子です。
前回に引き続き、株式会社扶桑工業で働く技術者の二人にお話を伺いました。「営業部門を持たない」という珍しいビジネスモデルの同社。そこには技術力と人を大切にする文化が息づいていました

技術力と人を大切にする文化
地質調査の現場では、さまざまな課題が生まれてきます。その一つ一つに向き合い、顧客ニーズに柔軟に対応できるところは扶桑工業ならでは。直接お客様と話をして、社内コミュニケーションもスムーズに行えるからこそ満足いく製品の提供ができているのです。
その一例に特許を取得した技術「SWT」があります。地質調査では、地面に杭を打ち込む作業があるのですが、打ち込みの衝撃でボーリングロッドのネジが緩んでしまうので、作業を中断して締め直す必要があったそうです。この面倒な作業を解消するため、同社は衝撃を与えるたびにネジが閉まる構造を開発。作業効率を大きく改善し、業界から高い評価を得ています。

技術者として成長できる環境が働きがいに
「一口に地質調査と言っても、調査環境(山間地・住宅地・沿岸部etc.)も、調査対象(粘土・砂礫・岩盤etc.)も様々。みなさんそれぞれ工夫を凝らして調査されています。そんな背景もあり、いただける要望も様々。それに応えていくのが基本のスタイルになっています」と話してくれたのは、技術部でCADを使いこなしている山本さん。
「全く同じ仕事はないです。日々が学びと成長で、飽きることはないですよ」と山本さんはCADで機械の図面を描く仕事をされているわけですが、描いているのは「安心できる未来」のようです。
地質調査を直接行うわけではありませんが、自分が設計した機械が人々の安全な暮らしを守ることの一役を買っている実感があるからこそ、製品の使用者が安全に作業できるよう、アフターフォローにも気を遣っています。「あそこがよかった」「ここはこうしてほしい」という生の声をいただけることもやりがいにつながっているそうです。
山本さんは転職して6年目。仕事内容も人間関係にも満足しており、

思いやりのある社員ばかり。どの人も話をきちんと聞いてくれるので、作業もスムーズにできています
と言います。
入社3年目を迎える井上さんは、機械組立部で活躍中。新しい仕事を任されることも増え、仕事にやりがいと楽しさを感じる日々を送っているそうです。山本さんが図面上で難しいと感じることを、井上さんが現場でサッと対応する場面もあるそう。顧客からの修理依頼も、他部署とのスムーズなコミュニケーションのおかげで難なくこなせているといいます。
社内研修では技術面のみならず、他部署との交流を重視したものもあり、社会人としての成長をバックアップする制度もあります。



入社したばかりの頃、とことん丁寧にOJTをしてもらえた。不安がいっぱいで入社したけれど、考えられないほど安心して仕事に取り組めています。
また、人事評価制度は、技術的な能力評価とは別に人柄重視の項目もあるそうです。技術力と人間力を大切にしている同社らしさが溢れていると感じました。
社会の変化に応じて働きやすい環境づくり
会社としての基本の考え方は「既存の社員が豊かになること」。
主に下記のような取り組みを達成し、2024年「藤枝市働きやすい職場認定事業所」に認定されました。
- 年間休日の変更 105日→120日
- 最新・高スペックPC導入
- 記念シャツ作成(技術部部長デザイン)
- 男性社員育休実現(来月より実施。期間は1か月)
- 制服のデザイン変更(今夏予定)
- 残業時間 3.06時間/月(民間調査25時間 厚生労働省10時間)
- 有給取得率 58.6%(10か月)平均10.75日(大企業65.6% 中小57.1%)
- 副業可





年間休日が増えたので、友達と会える日が増えて嬉しい



残業に追われて子供と触れ合えないということは全くない
プライベートも充実していることが仕事への活力となっている様子が伺えます。
工場を見学
実際の作業現場を見学させていただきました。
組み立て中の大きなボーリングマシンを拝見し、重そうなパーツばかりの印象を受けましたが、対照的に小さなパーツを組み込む作業もありました。
1つの製品を作り上げる工程は多種あり、そこにはベテラン社員も新人も、みんなが活き活きと働いている姿がありました。
『安心できる生活のための重要な製品』を扱っている責任と誇りを持って働いているからですね。


部品のバリ取り作業に真剣な眼差しで向き合っていた男性は、もうすぐ育児休暇を取得されるそうで、優しい顔を見せてくれました。
他にも、休日は趣味のロードバイクを楽しむ方、合気道を嗜む方もいらして、公私共に充実されていることが伝わってきます。
未来を見据えた企業選びを
最後に、企業が10年継続している確率は6.3%(日経ビジネスWeb版より)といいます。だからこそ就活生の皆さんには、その会社の未来を想像しながら企業研究をすることが大切だと考えます。
扶桑工業では未来を見据えた業務内容と働き方環境を常に考えています。企業の大きさにとらわれることなく、企業内容と自分の未来を考えて就職活動をして欲しいと思います。


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