静岡瀝青工業株式会社の加藤博一代表に編集部がインタビュー。社員を大事にする経営のこだわりや幅広い仕事に取り組めるシズレキの魅力を紹介します。
創業70年のアスファルトを扱う会社が静岡にあります。
『アスファルト』と聞くと、私たちは『道路に使われる』ことをイメージしますが、こちらの会社は、アスファルトルーフィングと呼ばれる防水・防音シートを製造・販売しています。アスファルトと呼ばれるモノの9割以上が道路に使用されますが、残りの部分はこのような防水シートなどに使用されます。
アスファルトルーフィングを製造する会社は日本国内に数社しかなく、その内の一つが、静岡瀝青工業株式会社『シズレキ』です。こちらの会社で原材料から製造しており、用途に応じて改質を可能とする独自技術を持っています。顧客の要望に応じて特注品の製造もします。

経営方針に「和を尊び、社員各位の創意と工夫により会社を発展させ、社員の生活を充実させると共に社会への奉仕に努める。」とあります。社員のことを大切にしている会社だということが伺えます。
「細くても、長く安定して会社を持続させることを念頭に経営しています」
代表取締役社長の加藤博一さんは言います。高層ビルや高速道路、橋、地下道など大型施設向けにも販売しますが、今は住宅向けの販売も増えています。前者と比べると売上は大きくありませんが、細く長く会社を持続させるという考えにマッチしています。
「途中で会社を辞める人は、ほとんどいません」
残業も営業ノルマも少ないと聞きました。日常的に仕事が忙しい会社は、社員同士ギスギスしがちです。気持ちにゆとりがなければ、良い仕事もできません。経営方針冒頭の「和を尊び〜」は、社員同士の関係を表わしています。会社は、社員同士が『和を尊ぶ』ことのできる環境を整え、つくり出しています。
会社を継続させるために『人材』は欠かせません。社員が長く勤められることで、会社は持続できます。社員を大事にする方針が、持続する経営へと。そしてそれがまた、社員の働きやすさや、良い仕事ができる環境へと繋がっています。プラスの循環が、まわっています。
創業70年の静岡瀝青工業株式会社。古い歴史のあるアスファルトを扱いながら、今の時代に合った方針で持続経営の道を着実に歩んでいます。

執筆者:武田宗徳(C’mon Wakamon編集部)
藤枝生まれ藤枝育ちの二児の父。20年ほど続けてきたサラリーマン生活に終止符を打ち、現在は執筆業を中心に活動している。
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静岡瀝青工業株式会社
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