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「生きる力をはくぐむ」嬰育会 地域に寄り添い、幅広く施設を運営———嬰育会インタビューVol.1

はじまりは自身の体験から

 嬰育会(えいいくかい)は小さな保育所から始まりました。創設者の奥川さんは幼いころ、両親が共働きをしていたことから、とても寂しい思いをしていたそう。自分のような思いを子どもたちにはさせたくない、安心して過ごせる居場所を作りたいという思いから、昭和51年ゆりかご託児所を開設。今では大きく分けて三つの事業を運営する規模になりました。

写真中央 創設者の奥川さん

地域のみなさまに寄り添い、幅広く施設を運営

 託児所をはじめ、昭和59年志太地区で初めてできた特別養護老人施設、就労継続支援(B型)の緑(りょく)遥(よう)作業所、地域子育て支援センターや平成19年度からは病後児(びょうごじ)保育など、地域や社会との連携や要望により、幅広い福祉施設を運営しています。

サービスは利用者だけでなくご家族にも

お子さんと一緒に過ごす親御さん

 保育所の特徴としては、子どもたちの衣類や食器は保育所内で洗っています。親の負担を減らすことで、家庭内で子どもと一緒に過ごす時間を作ってもらうことが目的だそう。帰宅してからの洗い物を少なくすることで、絵本の読み聞かせなどの時間に当てることができます。

 地域子育て支援センターは、幼稚園に上がる前の親子を対象に居場所を提供し、親同士の交流の場としても活用しています。病後児保育は、親が共働きなどの理由で、自宅に置いておくことができない“病み上がりのお子さまの見守りをする居場所”として提供しています。

五感を使って本物を味わい、生きる力をはぐくむ

 創設者はあたたかいものを食べさせたいという思いから、施設内で調理を行なっています。専属の管理栄養士と調理師が地元焼津の旬の食材を使った和食を中心に、子どもたちや利用者たちの健康を考えたメニューを考案。調理前に松茸の香りを楽しんでもらい、産地直送の珠の大きなぶどうはテント下に吊るし、ぶどう狩りの疑似体験をしてから召し上がってもらうなど、五感を使った食育に力を注いでいます。

 また、職員たちの仕事にもいかす目的で、社員の研修旅行は海外をはじめ、観劇などのエンターテインメントを堪能してもらっています。豊かな教養を身に着けることで、仕事や人間の幅が広がります。
これは、嬰育会の理念「生きる力をはぐくむ」という意味が込められています。

ぶどう狩りの疑似体験

得意をいかして苦手を克服

 ご自身で工夫して仕事を楽しめる方大歓迎!たくさんの業務を行なっていくなかで、どうしても得意不得意は出てくると思います。ひとつでも得意なことがあれば、それをもとに個人の魅力を引き出し、気づいたら苦手なこともできるようになっているという職員がほとんどです。仲間の職員と声をかけ合い助け合いながら、チームプレイで仕事をおこなうことで、苦手なことも克服できる職場づくりを心がけています。

わきあいあいとした雰囲気の先輩職員

執筆者: 本田秋江 (C’mon Wakamon編集部)
生まれも育ちも嫁に行っても藤枝市。高校卒業後、進学のため上京。
学生時代はディズニーシーの立ち上げや造形製作に携わる。新卒でNHK入局。番組CG制作を担当。その後、ゲーム会社にてキャラクターデザイン製作に携わるも、30歳を機に帰静。CM制作ディレクター、雑誌の編集デザイナーを経て、30年続けているヨガの勉強をしに渡印。インストラクターの資格を修得。IT企業や広報を経て、2017年「クリエイティブスタジオ赤飯」創立。事業内容は広告・パンフレット等、紙媒体を中心としたデザイン製作。趣味はヨガとポタリング。

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