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職人技のような手仕事と商品展開———㈱南食品インタビューVol.2

「ほとんどの加工は、AIやロボットには不可能でしょう」

 塩谷工場長は言います。

 冷凍された一匹のカツオを裁断機で4つにカットする工程があります。尻尾と頭を切り落とし、さらに本体は、背骨を中心に真半分にカットします。

「カツオは、ほとんどが曲がったまま冷凍されます。大きさもまちまちです。本体を真半分にカットする際は、両方に背骨が残るように裁断します。その後の工程で背骨を削るのですが、もしそのようにカットできなければ、身を削ってしまうことになってしまいます」

 曲がっていて様々な大きさのカツオを真半分に裁断するには、加工者の技術に頼るところが大きいので、まさに職人技と言えます。だからロボットにとって代わることのできない仕事なのです。

「AIやロボットの技術が進化したとしても、人の手で加工する方が正確で、早いです」

 塩谷工場長は自信を持って言いました。

 私は工場長に、切った尻尾と頭はどうするのか、という素朴な疑問を投げかけました。

「尻尾と頭(と内臓・削り粉)は別の業者が 《カツオだし》 にします。一匹のカツオは全部、無駄なく使います。捨てる部分はありません」

 南食品のつくるカツオタタキは全国展開していますが、オリジナルブランド商品としてではなく、全国のスーパーや外食産業で販売され、食されます。

「だから、皆さんがよく口にしているカツオタタキが、南食品のつくっているものとわからなかったりします」

 総務部、朝比奈さんは言います。最近は地元焼津産をアピールし、オリジナル商品としての販売にも力を入れています。

「ネット販売や、ふるさと納税にもラインナップして展開しています」

 地元焼津産という事実は購買意欲をそそる紛れもない付加価値です。

 《焼津南食品のカツオタタキ》が、全国の一般消費者に知られるようになって欲しい、と同じ志太地区の人間として思いました。

執筆者:武田宗徳(C’mon Wakamon編集部)
藤枝生まれ藤枝育ちの二児の父。20年ほど続けてきたサラリーマン生活に終止符を打ち、現在は執筆業を中心に活動している。

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