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技術開発と企業精神———㈱南食品インタビューVol.3

 株式会社南食品は技術開発にも積極的です。独自のノウハウで生産ラインに炭火焼き工程を導入し、専用炭を使用した唯一無二のカツオタタキを生産しています。南食品のカツオタタキはロングセラー商品として好評を博しています。

 製造工程を経て完成したカツオタタキは「エンカル凍結」で急速冷凍されます。この旨味を封じ込め素晴らしい食感を生み出す「エンカル凍結」方式は、(株)南食品が業界で初めて導入しました。

 3000トンという大容量の巨大倉庫は12段積みの立体冷蔵庫です。敷地面積を最小限に抑え、人の出入りの少ない自動倉庫であるため、冷却効率を向上させ冷蔵コストの削減も実現しました。入出庫は管理室での集中コントロールにより、省エネ化、省人化を実現し、迅速な入出庫を可能にしています。

 いずれも特許の申請が可能のような技術だと思われましたが、創業者である先代の社長はこれらの技術を同業の仲間たちと共有したとお聞きしました。この数十年の地域の水産加工の発展に貢献されたのではないかと思われます。

 これらの技術開発は、商品の品質向上や生産効率アップのためであるのはもちろんですが、立体自動冷蔵庫の開発は、働く人のためでもあったのでは、と感じました。人が冷蔵庫内で作業することが少なくなりました。自動冷蔵庫とはいえ、常に稼働できる状態を維持しなければならないためメンテナンスには気を使う、ともお聞きしました。
 
 品質や効率だけでなく、働く人のことを考え、技術を独占せず共有しようとする精神は、きっと企業が長続く秘訣なのではないでしょうか。今回の取材で、改めてそのことを教えてもらいました。

執筆者:武田宗徳(C’mon Wakamon編集部)
藤枝生まれ藤枝育ちの二児の父。20年ほど続けてきたサラリーマン生活に終止符を打ち、現在は執筆業を中心に活動している。

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