120年以上前から地元を中心に愛されつづけているお肉屋さん
1903年(明治36年)創業の大正亭精肉店。肉屋をかまえる前は、行商(店を持たず商品を売り歩くスタイル)をしていたそう。志太地区で最古の精肉店といわれている。現在は白子商店街の東門、藤枝大手交差点より徒歩1分、旧東海道に面した場所に店をかまえている。
精肉店の裏には直営の料理店を営業。2014年11月リニューアルオープン。建物は新しくなったが国産和牛を使ったすき焼きや国産豚のとんかつなどのメニューは変わらず、定食などの料理を提供している。

こだわりは「本物の味」
精肉店では惣菜、加工肉や地場産の野菜やくだものも販売。こだわりは、厳選した九州産の和牛と鹿児島直送の三元交配の豚を使用した本物の味。
毎日、富士山のふもとにある肉問屋から仕入れる、鮮度や品質のすぐれたお肉を提供するための企業努力はかかせない。
ピンチはチャンス?! 物価高騰によるSDGs
物価高騰による打撃をもろに受けたのは、精製ラード。とんかつの揚げ油などの調理に使うラードが2倍の値段に跳ねあがった。使う量を減らす方法を試行錯誤するなか、これまでもったいないと思いつつ廃棄するしかなかった肉の脂をあわせ、自家製ラードを作製。動物性の香りが際立ち、料理の味はこれまでにない深みが出た。
従業員一同、もったいない精神からくるアイデアと物価高騰によるハングリー精神があわさった力作は、結果、SDGsとして環境にやさしいものに生まれ変わった。
社長の愛がこもった手づくりの逸品
精肉店で販売している加工肉のなかでもおすすめは、ローストビーフ。和牛の霜降り肉を使い、塩コショウで味つけをしている。そのまま食べると牛肉本来の美味しさが味わえる。豚の角煮やローストビーフなどの惣菜は、社長直々に丹精こめた手づくり。
また、社長の家族は全員が調理師免許を持つというスーパーファミリー。120年前から受けつぐ大正亭の伝統と味をかたくなに守り、幅広い年齢層のお客さまから支持されつづけている。



執筆者: 本田秋江 (C’mon Wakamon編集部)
生まれも育ちも嫁に行っても藤枝市。高校卒業後、進学のため上京。
学生時代はディズニーシーの立ち上げや造形製作に携わる。
新卒でNHK入局。番組CG制作を担当。その後、ゲーム会社にてキャラクターデザイン製作に携わるも、30歳を機に帰静。
CM制作ディレクター、雑誌の編集デザイナーを経て、30年続けているヨガの勉強をしに渡印。インストラクターの資格を修得。
IT企業や広報を経て、2017年「クリエイティブスタジオ赤飯」創立。事業内容は広告・パンフレット等、紙媒体を中心としたデザイン製作。
趣味はヨガとポタリング。
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